useRequestHeader
useRequestHeader を使用して特定の受信リクエストヘッダーにアクセスします。
組み込みの useRequestHeader コンポーザブルを使用して、ページ、コンポーネント、およびプラグイン内で任意の受信リクエストヘッダーにアクセスできます。
// 認証リクエストヘッダーを取得
const authorization = useRequestHeader('authorization')
ブラウザでは、useRequestHeader は undefined を返します。
例
useRequestHeader を使用して、ユーザーが認証されているかどうかを簡単に確認できます。
以下の例では、authorization リクエストヘッダーを読み取り、特定のリソースにアクセスできるかどうかを判断します。
export default defineNuxtRouteMiddleware((to, from) => {
if (!useRequestHeader('authorization')) {
return navigateTo('/not-authorized')
}
})
tips
このセクションは公式ドキュメントの翻訳ではなく、本サイト独自の補足記事です。
NuxtのuseRequestHeaderとは?〜何が嬉しいのか〜
NuxtのuseRequestHeaderは、サーバーサイドレンダリング(SSR)環境で受信したHTTPリクエストのヘッダー情報に簡単にアクセスできるコンポーザブルです。これにより、認証トークンやカスタムヘッダーの値を取得し、ページやミドルウェア、プラグインの中で条件分岐や処理を行うことが可能になります。
従来、サーバーサイドでヘッダー情報を取得するには複雑な設定やAPIの呼び出しが必要でしたが、useRequestHeaderを使うことでコードがシンプルになり、開発効率が大幅に向上します。
また、クライアントサイドではヘッダー情報が取得できないため、SSR時の処理に限定して安全に利用できる点も特徴です。
まず結論:useRequestHeaderのポイント
- サーバーサイドで受信リクエストの特定ヘッダーを簡単に取得できる
- クライアントサイドでは常に
undefinedを返すため、SSR限定の処理に使う - 認証やアクセス制御、カスタムヘッダーの判定に最適
- ページ、ミドルウェア、プラグインなどNuxtのあらゆる場所で利用可能
- ヘッダー名は小文字で指定するのが一般的(HTTPヘッダーは大文字小文字を区別しないが慣習的に小文字推奨)
いつ使うべきか?使わない方がよいケースは?
使うべきケース
-
認証トークンの検証
APIリクエストやページアクセス時にauthorizationヘッダーを読み取り、ユーザー認証を行う場合。 -
カスタムヘッダーによる機能切り替え
クライアントから送られる特定のヘッダー値に応じて、SSR時のレンダリング内容を変えたいとき。 -
ミドルウェアでのアクセス制御
ルート遷移時にヘッダー情報を元にアクセス権限を判定し、リダイレクトやエラーページ表示を行う場合。
使わない方がよいケース
-
クライアントサイドでのヘッダー取得
ブラウザ環境ではuseRequestHeaderはundefinedを返すため、クライアント側でヘッダー情報を使いたい場合は別の方法が必要。 -
リクエストボディやクエリパラメータの取得
これらはuseRequestHeaderでは取得できないため、別のAPIやコンポーザブルを使う。 -
頻繁に変わるヘッダー情報のリアルタイム監視
SSR時の一度きりの取得に向いているため、動的に変化するヘッダーをクライアントで監視したい場合は不向き。
実務でよくあるユースケースとサンプルコード
1. 認証ミドルウェアでの利用
認証トークンがリクエストヘッダーに含まれているかをチェックし、なければアクセス拒否する例です。
// middleware/authenticated.ts
export default defineNuxtRouteMiddleware(() => {
const token = useRequestHeader('authorization')
if (!token) {
return navigateTo('/login')
}
})
このようにミドルウェアで使うことで、認証が必要なページへのアクセス制御を簡単に実装できます。
2. APIプラグインでのヘッダー取得
サーバーサイドでAPIリクエストを代理送信する際に、元のリクエストヘッダーを引き継ぐ例です。
// plugins/api.ts
export default defineNuxtPlugin(() => {
const token = useRequestHeader('authorization')
const apiClient = $fetch.create({
baseURL: 'https://api.example.com',
headers: {
authorization: token || ''
}
})
return { apiClient }
})
これにより、ユーザーの認証情報をAPIリクエストに付与できます。
3. 多言語対応でのAccept-Language判定
リクエストヘッダーのaccept-languageを読み取り、SSR時に適切な言語でレンダリングする例です。
// composables/useLocale.ts
export function useLocale() {
const lang = useRequestHeader('accept-language')?.split(',')[0] || 'en'
return lang
}
このようにヘッダーを活用してユーザーの言語環境に合わせた表示が可能です。
よくある落とし穴・注意点
1. クライアントサイドでのundefined
useRequestHeaderはブラウザ環境では常にundefinedを返します。
そのため、クライアントサイドでヘッダー情報を使う処理を書くとエラーや意図しない挙動になることがあります。
クライアント側でヘッダーを使いたい場合は、サーバーから必要な情報をAPI経由で取得するなど別の方法を検討してください。
2. SSRとHydrationの不整合
SSR時にヘッダー情報を元にレンダリングした内容と、クライアント側でのHydration時の状態が異なると、Vueの警告やUIの不整合が発生します。
例えば、SSRで認証済みと判断して表示したコンテンツが、クライアント側でuseRequestHeaderがundefinedになるため非認証状態と判断されるケースです。
この問題を避けるには、SSRでのみヘッダーを使った判定を行い、クライアント側では状態管理やAPIで認証状態を保持する設計が望ましいです。
3. パフォーマンスへの影響
useRequestHeader自体は軽量ですが、ヘッダーの値を元に複雑な処理や外部API呼び出しをSSR中に行うとレスポンス速度が低下します。
ヘッダー情報の利用は必要最低限にとどめ、重い処理は可能な限りクライアント側や非同期処理に分離しましょう。
まとめ
useRequestHeaderはNuxtのSSR環境でリクエストヘッダーに簡単にアクセスできる強力なツールです。認証やアクセス制御、多言語対応など多様な場面で活用できますが、クライアントサイドで使えない点やSSRとCSRの状態不整合に注意が必要です。
実務ではミドルウェアやプラグインでの利用が多く、適切に使うことでコードの可読性と保守性が向上します。ヘッダー情報を活用したサーバーサイド処理を検討している方は、ぜひ本記事のポイントを参考にしてください。
※このページは Nuxt.js 公式ドキュメントの翻訳ページです。
公式ドキュメントの該当ページはこちら:
https://nuxt.com/docs/3.x/api/composables/use-request-header